オオヤマネコとは?
「オオヤマネコ」とは、食肉目ネコ科オオヤマネコ属の総称で、北米・ヨーロッパ・アジア北部に生息している中型のネコ類を指しています。
オオヤマネコは全体的にどっしりとした体格をもち、足が長くて足先が大きいという特徴があるといわれています。
このように野性味溢れる体つきをもつ反面、顔立ちはイエネコに近い可愛らしさがあるため、両方の魅力によって多くの人を惹きつけるのではないでしょうか。
オオヤマネコの性格と寿命
オオヤマネコは野生動物のため性質が荒々しく、人に飼育されている羊を襲うこともあると言われています。
しかし、動物園で飼育されているオオヤマネコの場合、好奇心旺盛な可愛らしい行動をとることもあるそうです。また、幼い頃から飼育されたものは人間に懐くとも言われ、海外ではペットとして飼っている人もいるそうです。
オオヤマネコの平均寿命は野生下では10~15年程だといわれています。
飼育下での寿命は20年を超えるものもいるが、野生下では10~15年程度と考えられていて、外敵はトラやオオカミ、ピューマの他、時にクズリに襲われることも知られている。
オオヤマネコの生態
では、オオヤマネコの生態とはどのようなものなのでしょうか。
オオヤマネコは、おもに夜行性で単独行動をとるそうです。生息地は草原や森林地帯などといわれています。それは、身を潜めたり、獲物を追いかけたりするのに好都合だからではないでしょうか。
肉食で、昆虫や鳥、ウサギやリスなどの小動物を捕まえて食べますが、時にはアカシカやトナカイなどをターゲットにすることがあるそうです。
大型の生き物を倒すのは危険性が高まることから、小さなグループを作って狩りをする場合もあります。
オオヤマネコの特徴
オオヤマネコは身近なイエネコはもちろん、チーターやピューマといった他の大型のネコ科の動物とも全く違う風貌をしています。
しかしながら、たとえば「オオヤマネコのトレードマークは何か」と言われたら、思いつかない人が多いのではないでしょうか。
ここでは、オオヤマネコがもつ肉体的な特徴をご紹介します。
- リンクスティップ
- 体の模様
オオヤマネコの特徴1:リンクスティップ
1つ目のオオヤマネコの特徴は、「リンクスティップ」があることです。
「リンクスティップ」とは「lynx tips=ヤマネコの先端部分」、つまり猫の耳の先っぽにある長い毛のことをイメージしていただければ分かりやすいのではないでしょうか。
このリンクスティップは、ヤマネコが狩りをするために発達したものと考えられています。リンクスティップによってわずかな物音も聞き逃さず、微細な空気の変化すら感じ取ることができるといわれています。
オオヤマネコの特徴2:体の模様
体に模様があることも、オオヤマネコの特徴のひとつです。地域によって体色には変化がありますが、毛色は淡い灰色や黄褐色、暗褐色の場合があり、その中に茶色か黒色の斑点が多数入っていることが多いといわれています。
オオヤマネコの多くは尾の先っぽが黒くなっています。しかし黒い部分が少なかったり、まったくないという場合もあるそうです。
オオヤマネコの種類4つ
オオヤマネコ属に属しているオオヤマネコに絞って見ていくと、大きく4種類に分かれていくようです。
以下に、オオヤマネコをそれぞれ種類別にご紹介します。
- ヨーロッパオオヤマネコ
- カナダオオヤマネコ
- スペインオオヤマネコ
- ボブキャット
オオヤマネコの種類1:ヨーロッパオオヤマネコ
ヨーロッパオオヤマネコは、別名「シベリアオオヤマネコ」とも呼ばれますが、単にオオヤマネコと呼ばれる場合もあります。
オオヤマネコの中でも体が大きく、体長は70~130cm、体重は14~35kgといわれています。
生息地域は、ユーラシア大陸の温帯域以北に分布しているそうです。
オオヤマネコの種類2:カナダオオヤマネコ
「カナダオオヤマネコ」はカナダ、アラスカ、アメリカ合衆国北部に分布しているといわれています。
体長は60~110cm、体重は7~17kg程度で、オオヤマネコの中でも体が大きいとされています。
夏季は茶色の毛になり、冬季は灰色が強くなるといわれています。